ワクチン接種事業が進み、ようやく欧米に近づいていると思います。中でも肺炎球菌ワクチンであるプレベナー13の幼児への接種が十分進んだこともあり、10年前と比べて、急性中耳炎の頻度は減っております。
ただ、低年齢保育、人工乳哺乳を受ける方が多いこともあり、治療が必要な反復する中耳炎例は珍しくありません。反復性中耳炎自体は2歳後半には罹患頻度は減ることが多いのですが、滲出性中耳炎はもう少し年長まで加療と経過観察必要です。
中耳炎は痛みや発熱以外に聞こえも問題になりますので、下記のような症状がみられる場合は耳鼻科受診をお勧めします。
保護者の方にとっては通院を強いられ、心配になることが多い疾患ですが、大多数は経過良好です。ただ、年長児になっても持続する場合は癒着性あるいは真珠腫性中耳炎へ移行することもあり、定期受診やケアが必要です。